オンリーワン

 「娘が勝手に命名しただけですよ」と謙遜するのはスタイル抜群の美人ママさん。彼女のブログに「日本一おいしい鶏の唐揚げ」と紹介されている。
 ポテサラ、鯛のお造り(きずしが売り切れていたため)の後、以前から気になっていた逸品を恐縮しながら注文した。
 笑顔で客と接しながら鶏肉に玉子、粉を手際よく絡め、温めておいた油へ投入。ぴちぴちに揚がったところへレモン汁を搾って、一気にパクついた。

 「娘さん、偉いなあ」
 特別な味ではないが、確かに上手に作ってある。小股の切れ上がった女性のような食感!?と表現したらいいかな。よその唐揚げと何がどう違うのか、うまく説明できないけど、娘のために母親が心を込めて作ったその味を、店で再現したのだろう。まさにオンリーワンだ。
 「アタシお菓子作りって嫌いやねん。きっちり計量せなあかんでしょ。その点、料理は目分量。だから日によって味が微妙に違うねん」
 おかげで焼酎は水割りからロックに進化。にこにこ顔のひとときを過ごしました。
 大阪・天満市場近く。「四季の晩酌料理ままや」