夜はやがて明けるさ

 タイトルがわからないのに、サビのフレーズだけ今も耳に残っている歌がある。

 中学1年生頃だったかな。当時の人気TV番組といえば「ヤング おー!おー!」。

 月亭八方らのザ・パンダを世に輩出した伝説の番組だ。なぜかカップヌードルを思い出してしまう(スポンサーだったと思う)。

 番組のラストに、売り出し中のフォークグループやデュオが出演するコーナーがあった。

 実際、これに出演した、ちゃんちゃこの「空飛ぶ鯨」はそれなりにヒットしたと記憶している。

 短期間のスパンでバンドがころころ替わるうち、いずみたくシンガーズというのが登場した。

 その時は「ほぉ〜。知らんな」。。。

 このグループ。のちにTVドラマ「われら青春」の主題歌、「帰らざる日のために」をヒットさせるのだが、当時は全くの無名だった。




 ♪♪ 夜はやがて明けるさ 若いなら生きてるなら 明日を待とう

    人生なんて いろいろあるさ  ♪♪




 そこそこの人数で合唱。このサビの歌詞とメロディーしか覚えていないけど、思春期に困難にぶつかった時、よく心の中で反芻していた。

 「自分で切り拓いていこう」っていうのではなく、「明日を待てばいい」という優しい響きが心に染みたのかな。切り拓けず、どうしようもない時。それは人生の中で確実にあるから。

 そう。熟年期にも困難はいつもたちはだかって来る。

 おじいちゃんになっても、このフレーズ、きっと心の中で歌ってるだろうな。